来週、東京で展示会に出ます。

今回は、いつもより少し多めに新しい生地を連れていくつもりです。数えてみると、自分でも少し驚くくらいの本数になりました。

 

ひと口に「新しい」と言っても、その中身はさまざまです。

染めを少しだけ変えたもの。織りの組織を変えたもの。密度を詰めたもの、あえて抜いたもの。仕上げの工程をひとつずらしたもの。糸の撚りを変えたもの。

ひとつの要素を動かすだけで、手触りも、落ち感も、光の受け方も、少しずつ変わってきます。そのわずかな差を積み重ねながら、毎回、違う一反を探しているような感覚があります。

 

正解があって、それに向かって進んでいるわけではありません。

むしろ、試してみて、眺めて、触れて、少し時間を置いて、また手に取る。その繰り返しの中で、「ああ、こういうのもあるのか」と気づかされることのほうが多い気がします。

だから今回並べるものは、どれも完成形というよりは、途中経過のようなものかもしれません。それでも、途中経過だからこそ見ていただける表情がある。そう信じて、机の上に広げていこうと思っています。

 

会場では、長々と説明することはあまり考えていません。

まずは手に取っていただいて、重さを感じてもらって、光に当てて眺めてもらって。もし気になることがあれば、そのときに少しだけお話しできれば、と思っています。

言葉よりも、生地そのものの時間のほうが、ずっと雄弁なはずなので。

 

開催概要

第3回 Tokyo Textile Scope 2027 Spring/Summer

グローバルなファッション・テキスタイル市場のニーズに応える総合テキスタイル展。
テキスタイルは楽しいファッションの起点。
その思いがあふれる時間と空間を目指します。

 会 期:2026年4月15日(水)〜17日(金)<3日間>
     10:00〜18:00 ※最終日のみ16:00閉場
 主 催:一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構
 会 場:東京都立産業貿易センター 浜松町館2F〜5F
     https://www.sanbo.metro.tokyo.lg.jp/hamamatsucho/access/

 

お近くにお越しの際は、ぜひ机の前まで立ち寄ってみてください。お会いできるのを、静かに楽しみにしています。